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廃棄物の乾溜ガス化方法及びその装置

株式会社 キンセイ産業の社長 金子 正元さん

開発者:株式会社 キンセイ産業

廃棄物の不適切な処理による大気汚染。住民の心配も大きいはず。
そんな問題をゴミと一緒に処理してくれたのがこの技術。社長の金子 正元さん(写真)


産廃焼却も大気汚染の心配なし

医療系廃棄物は、適切に処理されなければ、ダイオキシンや窒素酸化物などの大気汚染の原因となる。しかし、その心配をゼロにしたのが、産業用焼却炉の専門メーカー、キンセイ産業の「乾溜ガス化償却装置」。

この焼却炉を使う将英運送社長の池田さんは、これまでいろんな品物をこの焼却炉で処分したが、ダイオキシンはほとんど発生せず、地元の人にも安心してもらえるのが一番の良い所と言う。燃焼にも理論があり、直接物が燃えるのではなく、熱分解でガス化してそのガスが燃える。それを利用したのが、乾溜ガス化焼却装置。

この焼却炉の特徴は、廃棄物を燃やす場所を、「乾溜ガス化炉」と「燃焼炉」の2つに分けたこと。乾溜、つまり炭焼き釜のように廃棄物を熱分解してガス化し、発生したガスを燃焼炉で850度以上の高温で安定して燃焼させる。炉内の温度は、コンピュータ制御によって常に一定の温度に保たれ、ダイオキシンなどの大気汚染物質もほとんど発生しない。ガス化炉と燃焼炉を分けて、効率良く燃焼を行えるようにした構造が特許である。

失敗があっての成功

しかし、ここまでくるには一筋縄ではなかった。金子さんは、オイルショックの時、廃棄物の熱エネルギーを生産工程に使いたいということで、技術が未熟のままにお客さんがついたが、いざ始めてみると油の場合に比べて、出力・効率に大きく影響したという。その原因は、廃棄物はエネルギーはあるが、燃料として作られているわけではないので、燃焼したときに、不都合なものがたくさん入っている。一方、油の場合はほとんどゼロに近いからだと言う。そこで、燃焼理論を徹底的に調べ、世界初の乾溜ガス化焼却炉が完成した。今では、灰を溶解して、廃棄物を大幅に減量する灰溶融炉いった、更に高性能な焼却装置の開発に取り組んでいある。また、アスベストの無害化処理の研究も始まっている。

金子さんは、特許流通アドバイザーの金井さんに相談し、特許流通フェアに出展。特許は自分たちで持っていても仕方がない、幅広く知ってもらい利用してもらうことを目的に、自社特許の応用開発を他社に呼びかけている。

シーズ・フラッシュ(株式会社 キンセイ産業

この技術についてのお問合せ先

群馬産業技術センター
TEL:027-287-4455

この記事は2005年放映段階での内容です。最新状況は変化している可能性があります。


放映ムービー

廃棄物の乾溜ガス化方法及びその装置

廃棄物の乾溜ガス化方法及びその装置

放映ムービーを見る(21MB/約4分)

医療系産業廃棄物

適切に処理されずに医療系産業廃棄物を処理すると、大気汚染の原因となる。

乾溜ガス化焼却炉

乾溜ガス化焼却炉

廃棄物を熱分解しガス化

乾溜ガス化炉にて廃棄物を熱分解しガス化する。

乾溜ガス化炉と燃焼炉の2ステップ構造

ガス化したガスを燃焼炉にて850度以上の高温で燃焼させる。


この記事のその後(コメント)

  1.  株式会社キンセイ産業の金子正元社長は、本ページで紹介している「廃棄物の乾留ガス化焼却処理方法(特許第2909393号)」の発明において、平成18年度における社団法人発明協会の全国発明表彰で特別賞(日本商工会議所会頭発明賞)を受賞しました。全国発明表彰は大正8年の第1回帝国発明表彰から始まり、発明を完成した人、実施化に尽力した人、発明の指導・奨励・育成に貢献した人を顕彰しているものです。
     平成18年度の受賞者には東陶機器、本田技術研究所、セイコーエプソン、東芝、ソニー、旭化成、キャノンなど、錚々たる企業の研究者・技術者が名を連ねるなか、中小規模の企業として堂々の受賞となり、この発明が社会的に非常に意義の大きいことであることを物語っています。
    平成18年度全国発明表彰受賞者の一覧

    Comment by 知恵の輪スタッフ — 2007年1月18日(木曜日) @ 15時37分02秒

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