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調味料の製造方法



開発者の岡崎さん

開発者:広島県立食品工業技術センター

利用シーズンが決まってしまう牡蠣むき装置を1年間有効に利用するには?そんな問題に、素晴らしい技術で2次利用としての牡蠣のエキス化を実現させた。開発者の岡崎さん(写真)


酵素と圧力で分解に成功

従来手作業で行っていた牡蠣むき。この作業を、1日人間3人分(専門の打ち子さんの倍)の仕事をこなし、しかも牡蠣殻が混入しない装置が、産学官の連携によって開発された。牡蠣業界も大喜びの機械になるはずだったが・・・。牡蠣むきを行うシーズンは1年間に限られた期間のみ。オフシーズンの間、この装置が使われず問題となった。そこで、突破口を開いたのが、しょっつるなどの魚醤油製造技術にヒントを得て開発された「調味料の製造方法特許」だった。

これまで、魚醤油を作る際に問題となっていたのは、「腐る」ということ。そのため、塩を使わず作るということが出来なかった。そこで、微生物などを発生させないために圧力を利用することで、微生物の増殖が抑制され、塩を使用する必要がなくなったのである。塩の代わりに60Mpa(水深6000mの水圧に相当)という高圧力で、細菌の増殖を抑え、酵素が活発に働く温度を保つ。そうすることで、従来半年から2年もかけて製造していた魚醤油を、1日〜2日と短期間で作ることができるようになった。

海産物のエキス化という特許に注目したのが、牡蠣の生産を手がける倉橋島海産の社長の斉藤さんと、中専務。斉藤さんは、魚の残渣などを、酵素と圧力で分解できるというこの特許内容を聞き、牡蠣でも、牡蠣むきとエキス化が出来るのでは?と提案した。牡蠣はもともと自己消化酵素が少なく、分解しにくいものであるという研究報告が広島県立食品工業センターでも出ていた。しかし、岡崎さんは、これを実現できれば牡蠣むき器にも普及の道が開けると思い、広島ヤンマー商事と共同研究を行い、牡蠣のエキス化に成功した。作られた牡蠣エキスは、舐めた感じはまさに牡蠣を舐めているようで、しかし、飲んでみると抵抗無く飲め、今までの牡蠣エキスとは全く違う感じであったと中専務は言う。平成16年2月、倉橋島海産は「圧力かきむき装置」を導入し、広島県とライセンス契約を結んで、生牡蠣を出荷しない夏〜秋にかけて、牡蠣エキスの製造にとりかかっている。

技術が技術を生み出していく

調味料の製造方法という特許発明により、牡蠣むき器をオフシーズンにも活用することが可能となった。さらにこの特許は、広島県の「開放特許集」に掲載され、この特許を見た、東洋高圧の社長野口さんは、自社の優れた圧力技術を使えば、さらに発展したものが作れると考え、特許流通アドバイザーの壹岐さんに連絡。そして、今年11月、野口さんの念願がかない、新装置が完成した。すでに新装置の注文も受け、またいろんな要望が出てきているという。

アドバイザーの壹岐さんは、この特許は、動物性たんぱく質だけでなく、植物性たんぱく質も酵素を使って分解でき、非常に幅広い特許であるという太鼓判を押す。

知恵の輪ファイル(広島県立食品工業技術センター

この技術についてのお問合せ先

(財)ひろしま産業振興機構
TEL: 082-240-7714

この記事は2005年放映段階での内容です。最新状況は変化している可能性があります。


放映ムービー

圧力酵素分解技術で熟成期間を短縮

酵素と圧力を加えることで、微生物の増殖を抑え、従来塩を加えて長時間かけて作っていた魚醤油も約1日で熟成させられる。

=牡蠣のエキス

「調味料の製造方法特許」を利用して牡蠣のエキス化を実現。

倉橋島海産で装置導入

広島県とライセンス契約を結び、生牡蠣出荷の無いオフシーズンに牡蠣エキス製造を行っている。

広島県の開放特許集

広島県が所持する特許を公開。この特許集から新たな製品などが生まれていく。


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